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ロッドのメンテナンス(不定期編)

釣行後はロッドを水洗いするのが基本だけど、それ以外のメンテナンスと言えば何があるだろう。

今回は僕が釣行と釣行の間で不定期に行っているメンテナンスを紹介しようと思う。

釣行後のロッドの洗い方についてはこちら

1.目視確認

まずはロッド全体を目でみて不具合がないか確認する。

この時見るべきなのは各セクションの傷やクラック、又はガイドのキズ、錆、リングのクラック等だ。一覧にするとこんな感じ。

  • リールシートの動きとロックナットの動き→動きはスムーズか、しっかりと締まるか
  • 各セクションの傷や打痕→折れや破損に繋がるものは無いか
  • 各ガイドのエポキシ樹脂に傷やクラック→ガイドの破損、脱落に繋がるものは無いか?
  • 各ガイドリングの破損、クラック→目視で確認できるレベルのものがないか?
ガイドフットのエポキシ樹脂にキズやクラックが無いか確認

エポキシにキズやクラックが発生したからといって正直どうしようもないところではある。多少の傷やクラックはどうしても発生するものと考え、大事なのは折れたりガイドが外れたりするような大きな傷にいち早く気付くことだ。

魚が掛かったときに大きなトラブルにならないように釣行前に修理に出すなどしたほうが良い。

ガイドフレームとリングも目視で傷やヒビが無いか確認しよう

ガイドフレームはどうしても地面に置いたりすると傷が付いてしまう。それなりのロッドならステンレス製か、高級ロッドではチタンなので傷にはかなり強い。

多少傷が付いても問題ないが爪が引っかかるほどになるとキャスト時に放出されるラインが擦れる可能性もあるので修理を考える。

ガイドリングはSic(炭化ケイ素)なら非常に硬度があり、どんなに硬いものが触れても傷が付くことはまずあり得ない。が、硬い反面、衝撃を加えると割れやすいというデメリットもある。ロッドを落としたとか、先端を地面にぶつけてしまった時などは割れたりしていないかよく確認しよう。

ガイドリングに目視できるほどの傷が付いていたらもったいないが交換するほかない。延命できるような修理法は存在しないと思うのでラインが高切れする前に交換修理を依頼しよう。

2.メンテナンス

目視の確認をして特に問題無ければ以下のようなメンテナンスを実施する。

各ガイド・リングにシリコンスプレーを塗布する。シリコンスプレーを塗布する目的はもちろん滑りを良くして糸抜けを向上させるためだ。

もうひとつの目的としてシリコンの水弾きを利用して海水の付着を極力予防することだ。

特にガイドフット(ガイドの足)付け根の股になった部分は海水や塩分が残りやすいのでシリコンスプレーを塗布することで錆の予防効果が期待できる。気休め程度かもしれないけど、シリコンスプレーが落ちるまでは多少の効果はあるはずだ。

クレ556でおなじみKUREのシリコンスプレー
クレ556でおなじみKUREのシリコンスプレー

シリコンスプレーを吹きかけた後は必ず柔らかい布で余分なシリコンを拭き取ろう。特に液状のスプレーが残っていたら滑りが良くなるどころか逆に抵抗になるので注意してほしい。

拭き取る布はなるべく柔らかいものがいいが、おすすめは100均のマイクロファイバーの布。柔らかくて傷を付けにくいし何より安いのが良い。

ガイドにスプレーを吹きかけて布でふき取った後は、その余分なシリコン分を利用してロッドの本体を磨くように拭いてあげると丁度いい。

こうしてシリコンを塗布したガイドやリングは驚くほどツルツルすべすべになる。キャスト時の飛距離も多少なりともアップすること間違いなし。

特にフルキャストした時などに、ラインがガイドリングに擦れてシュルシュル鳴っていた音が出なくなったり、効果が十分確認できる。

※注意!ロッド継ぎ目付近は絶対にシリコンスプレーをかけないこと。

シリコンのすべすべ効果でキャストのたびに継ぎ目から先が吹っ飛んでいくのでシリコンスプレーがかからないように注意する。万一スプレーがかかってしまったらアルコールなどを染み込ませた布で脱脂する必要がある。くれぐれも継ぎ目にはスプレーが掛からないように注意すること。

それでもガイドに錆が出てきたら

どんなにマメにメンテナンスをしてもそれでもいつの間にか浮いてくる錆。錆はいずれ進行し金属を腐食させてしまう。

下の画像は釣行後毎回水洗いと数回に一回の頻度でシリコンスプレーを塗布していたロッドのガイドフットに発生した錆。

マメにメンテナンスしても発生してしまう錆
マメにメンテナンスしても発生してしまう錆

これはもうロッドの個体差と考えて諦める。写真の錆の位置はガイドフットのエポキシ樹脂内に入り込んでいるため、紙やすりで削るなどできずどうしようもない。

本格的に錆が広がってきたらガイド自体の交換を考えるとして、とりあえず諦める。とはいえステンレス以上のガイドならそう簡単にボロボロにはならないので、できるだけ錆が悪化しないようにさらにこまめにチェックするしかない。

ロックショアではタックルの傷は避けられない

ロッドスタンド付きのタックルボックスなど持ち込める場所や瀬渡しなら良いが、荷物の限定される地磯釣行ではどうしても地面に直置きする場面が出てくる。

ロッドホルダー等使ってできるだけ傷が付かないようにしたとしても、ロックショアでの魚とのファイトではどうしても傷がついてしまう。

ある意味多少の傷は付くものと考え、ロッドの破損、ラインの高切れなど致命的なトラブルに繋がらないように手入れや修理をするように心がけることが大切だ。

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